続ける力

何も武道に限ったことではありませんが、続けるというが一番の上達の秘訣ですね。

ただし続けるにも「情熱的」に「それが必要」とか「好きだから」という条件がありますが。

映画「ベストキッド」で師匠が少年に稽古をつけるシーンで、ひたすらワックスをかけさせられたり、服を脱いだり着たりを繰り返させられたりして少年がブーブー文句を言いはじめ稽古をやらなくなったりするところがあります。


武道の稽古はまさにあのように最初のうちは非常に単調でしかも長時間、意味もわからないやらされたりしてなかなか続けるのが難しかったりします。

特に型稽古が主流の古武道系はそういう稽古が多いのではないでしょうか。


「こんな事がなんの役に立つのか?」


そんな疑問がもりもり沸いてくるものです。


教える側からすると、身体がそれなりにできないうちに意味を言っても分からないとか、それを続けられないようであればそもそも武道の習得は無理とか、いくつか理由があります。

映画ではほんの数十分ですが、実際の稽古では数か月から数年にわたって同じことをやらされたりします。

どれだけやらされるかは、稽古の量と本人の資質、身体の出来具合次第。


しかしどんな人も意味もないと思える事を長期間続けるのは、ほんとに難しいというか苦痛すら感じるものです。

人は長期間意味の分からない事をやらされると余計な事を思案しはじめ、反抗的になったりするものです。


ですが基本の身体を作る(作り続ける)ことが武道においては基礎の基礎なので、ここは外せません。

そしてある程度身体ができてくると、技が効くようになってきます。

そうなってくると今まで単調でつまらないと思っていた稽古が、がぜん面白くなってくるものです。


武道に限らず学問、あるいは他の事でも、焦らずじっくり取り組む姿勢が必要なのは同じ。

できるできないは個人の資質によるところが多いのですが、少々回り道にかんじてもやり続ける事が肝要です。


意味がわからないなら、わかるまでやってみる。

継続してやってみた先にわかる事があるものです。


そして続けるには何よりそれが「好きだから」とか「自分にはどうしても必要」とか、情熱が一番の原動力になります。

ですから何をやるにしても、まずは自分が情熱を傾けられるものをやってみる、というのがいいかと思います。


何事にも情熱を傾け面白がって続けられるというのはは、どんな才能にも必要な最低限の資質なのかも知れません。

武道に終わりはありません。

たぶん一生、至る道の途中です。


でもだからこそずっと探求できる面白さがあるんじゃないでしょうか。

0コメント

  • 1000 / 1000

大東流合気柔術 天山道場

Dito-ryu AikiJujutsu Tenzan Dojo